函館以外にもあった「もう一つの五稜郭」
五稜郭と言えば函館市の五稜郭がまず思い浮かびますが、実は日本にはもう一つの五稜郭があります。 それが龍岡城五稜郭です。
鶴岡城五稜郭は江戸時代末期、田野口藩主の松平乗謨(まつだいら のりかた)が陣屋として1867年(慶応3年)に竣工しました。 しかし龍岡藩が廃藩となり、竣工から僅か5年後の1872年(明治5年)には城が取り壊されましたが、建物の一部や堀は昭和初期に復元されました。
そもそも星形の城郭は15世紀頃のイタリアを初めとしたヨーロッパでよく採用された城郭で、防御側の死角を無くし、突角部に砲台を設置することで攻撃に応戦する仕組みの防御型の城郭です。
しかし、龍岡城の完成時期はすでに江戸末期である上に比較的低地に築城されたことから、攻撃に備えた城としての役割ではなく、西洋技術を一部取り入れた陣屋としての役割であったとされています。
現在も堀はほぼ復元されており、外観からも星形の形が見て取れるようになっています。
そして、気になる龍岡城五稜郭の中心部には・・・ なんと、現在は小学校が建てられています。 その為、当然ながら五稜郭内部は見学することができません。
しいて言えば、小学校入口前に田口招魂社があり、外堀と田口招魂社までなら見学・参拝が可能です。
また、鶴岡城五稜郭のすぐそばには五稜郭であいの館という資料館があり、無料で鶴岡城五稜郭についての説明や写真などを見学することができます。
それほど大きな施設ではないものの無料の割にはしっかりと丁寧な展示内容で、どちらかと言うと五稜郭そのものよりも見るべき点があったような。
そして鶴岡城五稜郭のすぐ近くには裏山があり、徒歩や車で展望台まで行くことができます。 ただし、車両用の展望台ルートは約1.5㎞のダート登山道となっているのでちょいオフロード向きかと思われます。
そんなわけでせっかくなので僕も行こうとしたんですが・・・ 残念ながら2020年10月時点で工事の為通行止めでした。 そもそもちょっと荒れた感じの未舗装路っぽいのでGSR250で行けたのかどうか??
一応付近の国道や県道では観光客向けに「鶴岡城五稜郭」の案内板が掲げられていますが、五稜郭そのものにはほぼ立ち入ることができないので、歴史好きの人向けの観光スポットとなります。
それでも、日本で2つしかない五稜郭なのでそういうレアなのが好きなライダーは一度見てみるのもいいでしょう。
・五稜郭内は現在小学校の為、外堀や田口招魂社など一部のみの立ち入り可となります
料金:五稜郭・五稜郭であいの館・五稜郭展望台共に見学無料
バイク駐輪場:五稜郭であいの館駐車場【地図】や、その横の駐車場【地図】、五稜郭に隣接している五稜郭公園駐車場(五稜郭まで徒歩約3~5分)【地図】あり。いずれも無料/四輪と共用
見学時間(であいの館):9:30~16:00
定休日(であいの館):火曜日・年末年始
所要時間:約30分
HP:佐久市観光協会/鶴岡城五稜郭
・佐久市観光協会/五稜郭であいの館
備考:五稜郭展望台【地図】は約1.5㎞ダートの上、ルートがやや複雑です。五稜郭であいの館に展望台までのルート地図があるのと、ボランティアスタッフに通行可能かどうか確認をしてから行きましょう。
【訪問時期:2020年10月/最終更新:2021年5月】
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