「霊犬 早太郎」が祀られている広大な寺
光前寺(こうぜんじ)は駒ケ根市にあるお寺で、長野県内では善光寺と並んで大規模で有名な寺院の1つとして知られていて、「霊犬 早太郎」伝説や光苔などの見所があります。
さすが南信州を代表するお寺なだけあって境内はかなり広く、大きな杉並木の参道を通っていきます。
途中にはいい感じに苔の生えた「苔の古道」という通りも(通行禁止)。 境内の庭園は国の名勝に指定されており、綺麗に整備された庭園を散策しつつ参拝できます。
ちなみに、光前寺の特徴の一つである「光苔」でしたが、どうも石垣の隙間に生えているそうですが確認できず・・・
杉並木の参道を通ると大きな山門が待ち構えています。 1848年に再建されたという山門をくぐって本堂へ。
森に囲まれた境内の奥に構える本堂。 1851年に再建されたもので、大きさはそれほどではないものの、イイ感じに苔むしていて歴史を感じられます。
本堂には霊犬 早太郎の像が設置されています。
今よりおよそ700年程も昔、光前寺に早太郎というたいへん強い山犬が飼われておりました。
その頃、遠州府中(静岡県磐田市)見付天神社では田畑が荒らされないようにと、毎年祭りの日に白羽の矢の立てられた家の娘を、生け贄として神様に捧げる人身御供という悲しい習わしがありました。
ある年、村を通りかかった旅の僧である一実坊弁存(いちじつぼうべんぞん)は、神様がそんな悪いことをするはずがないと、その正体をみとどけることにしました。
祭りの夜にようすをうかがっていると、大きな怪物が現れ『今宵、この場に居るまいな。早太郎は居るまいな。信州信濃の早太郎。早太郎には知られるな』などと言いながら、娘をさらっていきました。
弁存はすぐさま信州へ向かい、ようやく光前寺の早太郎をさがし当てると、早太郎をかり受けるて急ぎ見付村へと帰りました。
次の祭りの日には、早太郎が娘の代わりとなって怪物と戦い、それまで村人を苦しめていた怪物(老ヒヒ)を退治しました。
早太郎は化け物との戦いで傷を負いましたが、光前寺までなんとか帰り着くと、和尚さんに怪物退治を知らせるかのように一声高く吠えて息をひきとってしまいました。現在、光前寺の本堂の横に、早太郎のお墓がまつられています。(光前寺公式HPより抜粋)
という事で、南信州と静岡県西部では割と有名な昔話で、南信州では「早太郎」、静岡県西部では「しっぺい太郎」と言う名で知られています。
その霊犬 早太郎の墓は本堂から少し離れた三重塔の手前に祀られています。 光前寺に来たからにはこちらも参拝しておきましょう。
三重塔自体も南信州では珍しいもので、1808年再建の高さ17mと非常に立派な建物なので必見。
意外にも?南信州では大規模な寺院であり、観光客の姿も多い有名なお寺。 ツーリングでは一度立ち寄って早太郎伝説について学んでみるのもいいでしょう。
・県道75号線青看板に案内あり
料金:参拝、早太郎の墓や庭園散策は無料、宝物殿&築山池泉庭園のみ拝観料500円
バイク駐輪場:光前寺正面側に第1・第2駐車場、約100m手前に第3駐車場あり。いずれも無料/四輪と共用
拝観時間:8:30~16:30
・宝物殿&築山池泉庭園拝観・本堂開扉・授与所(御守・御朱印等)は9:00~16:00
定休日:無休
所要時間:約50分
HP:光前寺公式HP
【訪問時期:2019年9月/最終更新:2021年7月】
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