史跡好きにはたまらない?迷路のような穴がある吉見百穴
吉見百穴は古墳時代の6~7世紀頃に造られたとされる横穴墓群の史跡でして、丘陵地帯や小さな山などに横穴をくり抜いて埋葬された墓地が200基以上現存しています。
横穴墓群自体は全国各地にありますが、その中でも史跡として綺麗に保存されていて知名度も高いのがこの吉見百穴となり、国の史跡としても指定されています。
入場料を払い中へ。 中に入ると無数の横穴が付いた奇妙な2つの小山らしきものがありますが、これがまさしく吉見百穴。 なんかの巨大生物の巣のような、一見ちょっと不気味な外観です…
中央には階段があり、小さな祠のような横穴を間近に見ることができます。
ううむ、近くで見るとよりグロいというか、こういう集合体が苦手な人は苦手なんだろうかと思います。
ちなみに一部の横穴は実際に入ってみることもできました。 が、中には謎の虫さんがたくさんいたので虫が苦手な人は遠慮した方が良さそう(笑)
吉見百穴のてっぺんはちょっとした謎広場となっていましたが、これと言って散策する場所も無さげなので引き返すことに。
そして吉見百穴は太平洋戦争時代には地下軍需工場として利用され、最下層の部分に複雑で大規模な素掘りトンネルが掘り起こされています。 現在も一部トンネルは開放されていて、自由に見学することができます。
中は意外にも複雑で広く、本当に地下要塞の遺跡のよう。 こういう素掘りトンネルなのはライダーは大好きなはずなのでたまらないかも?
部分的に立ち入り禁止になっていますが、ただ素掘りトンネルを探検するだけでもワクワク感満載かと。 遺跡の事とかはよくわからなくとも、この素掘りトンネルの中を散策できることだけでもここに来る価値はあるかと思います。
ちなみに吉見百穴の一部はヒカリゴケの群生地となっていて、観察することができます。 そういや北海道の羅臼でもヒカリゴケの見学スポットがあったんですが、結局探してもよくわからなかった記憶…
そもそもコケ自体が発行しているわけでなく、わずかな光をよく反射するような構造になっているから光っているように見えるとのことで、カメラ越しだとよくわからないんですが、確かに光っているようなコケもありました。
あと何気に売店にあった埼玉名物の五家宝(ごかぼう)が何気に美味しかったのでお土産に買ってみるといいかと。 一本100円程度ですしいろんな味があるので気軽に買えるのがいいですね。
吉見百穴の隣にある一風変わった観音堂
そんな吉見百穴のすぐ近くに、崖の合間に建つかのように目立つ観音堂があります。 ここが岩室観音堂(いわむろかんのんどう)です。
吉見百穴に行くのなら嫌でも?目に付く一風変わった建物なので、ちょっと散策してみることにしました。
観音堂を潜るなりいきなり、渓谷登りのような両側崖に囲まれたワイルドすぎる参道が続いています。
どうやら岩室観音堂は岩場を穿(うが)って観音像を祀ったとされる場所で、1200年前の弘仁年中(810~824年)と言われていますが確かな記録は残っていません。 仮に800年代だとすると吉見百穴とさほど年月は変わらないので何らかの関係があるのかな?
真言宗智山派 龍性院(りゅうしょういん)の別院で、こちらにあるのは観音像や石仏を安置している場所という事になります。
険しい所はチェーン伝いに登ることになり、ツーリングの寄り道感覚で散策している身としてはかなりハードな参拝路(笑)
どうやらこのまま登っていくと松山城跡まで続いているそうですが、そこまで行く時間は無かったのでここで引き返すことに。
お堂に入ってすぐに石仏を安置している洞穴が。 ロケーションといい、何から何まで独特な雰囲気があります。
あと、先ほどの崖の様な参道のすぐお隣にはハート型の胎内くぐりがあり、くぐると安産や子宝などのご利益があるのだとか。 確かに狭いけれど、そこまでハードな胎内くぐりではないのでチャレンジしてみてもいいかも。
観音堂からはちょっとした展望台となっていて、景色はまぁ普通ですがそもそも無人の観音堂に気軽に登れること自体ちょっと意外でした。 寄り道ポイントとしてはかなり見所の多い場所でした。