3つのルートから自分に合ったルートを見つけよう!
本州と九州を唯一陸路で結んでいるのがこの関門海峡に架かる橋とトンネルです。
九州や山口に住んでる人でもないと九州と本州(山口県)ってそこそこ離れてるんじゃない?って認識だと思います。 って言うか僕が初めて現地に行くまでそんなイメージでした。
でも実際に下関や門司港から対岸を見て見ると予想以上にすぐ目の前同士なんだなと驚きました。 関門海峡で最も狭い部分で600mほど。 東京・荒川や愛知・木曽川、大阪・淀川の河口付近の川幅の方が広いくらいです。
関門海峡をバイクで渡るなら排気量によってルートが違う!
まずは本州と九州をつなぐ大動脈、高速道路の「関門橋」。関門海峡の海底を通る国道2号線の「関門トンネル」。そしてその関門トンネルの直下に設けられた「関門人道トンネル」の3つのルートがあります。
で、その3つのルートにはそれぞれバイクの排気量によって通行制限があります。 それぞれ以下のようになっています。
◆関門トンネル・・・国道2号線の有料道路と言う扱いですが、50㏄未満のバイク/自転車/歩行者は通行禁止。
◆関門人道トンネル・・・「歩道」と言う扱いですが、”押し歩きに限り”50㏄未満のバイク/自転車/歩行者のみ通行可能(51㏄以上のバイク通行禁止)
※ただし、関門トンネルが工事通行止めの場合は125㏄未満のバイクに限り、人道トンネルを通行可能にする措置が取られる事もあります。
現在も関門海峡の連絡船はありますが、渡れるのは歩行者と自転車のみです(関門汽船)
関門橋を使う
関門橋は全長1068mに及ぶ、関門海峡を代表する橋です。
正式には関門自動車道と呼ばれ、中国自動車道と九州自動車道を繋ぐ高速道路となっています。
とにかく高速道路で九州~本州を通過する場合は、この関門橋(関門自動車道)を通行する形になります。
本州最後のPAとなる壇ノ浦パーキングエリアは下り(北九州行き)のみなので上り(下関行き)から入ることができないので注意。
壇ノ浦PAは関門橋の橋脚のたもとにあるので迫力満点。 渡りきる前に記念撮影しに立ち寄るのもアリです。
こちらは九州側最後のPAとなるめかりパーキングエリア。
めかりPAは壇ノ浦PAの逆で上り(下関行き)のみなので下り(小倉/博多行き)からは入ることができません。
さらに、めかりPAの最寄である門司港ICから入ってもめかりPAには入れないので、どうしてもめかりPAに立ち寄りたいなら門司IC以南のICから入るしかありません。
こちらからも関門橋を間近に見られる屋上展望台が用意されています。 壇ノ浦PAよりも少し引いた所から見る分、全体の姿がはっきり見られるのがポイント。
そして関門橋を走行。片側3車線の広めの道路で走りやすいです。 そして橋から見える関門海峡と下関,門司の景色も最高です。 けど、余所見しすぎないよう注意。
上記で案内した通り、高速道路なのでもちろん徒歩・自転車・125cc未満の原付は通行不可です。
あとは横風が非常に強かったりするので流されないように。 幸い僕は風が強い日には当たらなかったので良かったんですが、通過する際には細心の注意を。
通行料金は最安距離で二輪310円(下関IC~門司港IC)。 各種ETC割引も利用可能です。
【 下関IC ◆ 門司港IC ◆ 門司IC 】
・「めかりPA」に立ち寄りたい場合は門司IC以南から下関方面に乗ってください(門司港ICから「めかりPA」に行けません)。
・関門国道トンネルの下関ICと門司ICとはIC入口が違うので注意
関門トンネルを使う
関門国道トンネルは下関から門司の区間を結ぶ、国道2号線の有料トンネルです。 全長3461m,その内780mを海の下を潜って下関と門司港を行き来できます。
こちらは関門橋と違って高速道路と直結していないので、単純に関門海峡を渡れればOKって事ならこちらが1番安い方法です。 こちらは門司港方面から下関へ向かう際の門司側トンネル入り口。 大きなフグがあんぐり口を開けたデザインが可愛らしい。
そしてこちらは下関側から門司へ行く際の下関側トンネル入り口。 やっぱり関門海峡=フグなんですね(笑)
中はまぁ・・・普通のトンネルです。 対面通行なのでトラックが多いとちょっと圧迫感があります。
さらに下関~門司の都市を結ぶ重要な道の割には片側1車線なので渋滞気味な場合が多いです。
「一般国道」という扱いですが、50cc未満の原付/自転車/徒歩での通行不可です。 通行料金は自動二輪100円,原付2種(51~125cc) 20円、ETC利用不可。
関門人道トンネルを”歩く”
上記2つのルートではいずれも徒歩・自転車や50cc未満の原付1種はNG。 連絡船は徒歩自転車のみでバイクはNG。
じゃあ50cc未満の原付ライダーはどうやって渡ればいいの!? ってなると、この関門人道トンネルを利用するしかありません。
正直、ここは記念スポットとしてはちょっとオススメしたいけど移動手段としてはあんまオススメしたくない、けど原付ライダーにはこの方法しか紹介できない、なんとももどかしいルートです。
関門人道トンネルは先ほどの関門国道トンネルの直下に造られたトンネルで、あくまで国道2号線の「歩道」という位置づけのため自転車や50㏄原付も降りて歩くことを条件に通行することができます。 こちらは下関側の人道トンネル入口から。 関門橋や国道トンネルの下関ICが関門海峡からちょっと離れた国道2号近くにあるのに対して、こちらは関門海峡沿いを走る国道9号沿いにあります。
こちらは多分門司側の写真ですが、人道トンネルに行くには車両ごとエレベーターに乗って地下へ進みます。
地下に到着すると一直線の地下道が。
利用客は意外と多くてそのほとんどがジョギングやウォーキングをする人。 歩行者は無料なのでこの地下道を何往復もして走る人がかなり多いです。
こんな景色も空気も良くなさそうな所で走っていて楽しいのかちょっと良くわからないが・・・
地下道の全長は780m。 この区間を車両を押しながら黙々と進んでいきます。
ちょうど県境のところにはご丁寧に県境のラインが記されています。 ここがチャリダーや旅人を中心に人気のある撮影スポットなのでここは抑えておきましょう!
ただ、この海底トンネルは県境を境に、すり鉢状の緩やかな坂道になっています。
前半は緩やかな下り坂でいいですが後半は車両を押しながらの緩やかな上り坂。 夏の蒸し暑い時期には汗だくの息切れしながらの関門海峡越えになること必至です。
ちなみに監視カメラがあるので原付(自転車)に乗ってズルしようとすると放送アナウンスされて怒られます。
しかし自転車はいいとして、原付とはいえ緩やかな上り坂を400mも歩くのは少々しんどい。 ロングツーリング中の原付やカブなら重量もそれなりにありますし。
この時ばかりは原付2種以上がうらやましかったです(笑)
そんな苦労の末、ようやく門司側に到着。
人道トンネル門司側はすぐ目の前に関門海峡が。 ちょうどめかり公園沿いの道路に出てきます。
押し歩きなのでしんどいですが、原付1種はこれしか移動手段が無いので頑張って歩いて県境で記念撮影でもしながら利用しましょう。
下関側にはバイクを停められそうなスペースがあるので、自動二輪ライダーも一旦止めてちょっとトンネル散策するのもいいかもしれません。
そんな訳で、この関門人道トンネルは51cc以上のバイクは利用不可です。
通行料金は歩行者は無料/自転車,50cc未満の原付20円。エレベーター前に賽銭箱のような料金入れがあるので、トンネルに入る前に料金を入れます。
なお、関門海峡人道トンネルは通行可能時間が制限されているので注意。 通行可能時間は6:00~22:00です。