繁栄の象徴「うだつ」が多く残る街並み
「うだつ」とは隣家と接する1階屋根部分に施された、小上げの壁のような屋根の事で、主に火災の延焼防止の要素から作り出された建築様式です。
これが江戸時代に入ると次第に装飾としての意味合いが強くなって、鬼瓦などの装飾を施した瓦を使ったうだつなどが作られ、いつしか富の象徴するものとして裕福な商家などが競って豪華なうだつを上げていくようになりました。
それゆえに、うだつを上げること自体がお金を必要とすることで、このうだつの為に中々お金を注げないような財政の家庭を「うだつがあがらない」と言われるようになりました。
この赤○の部分が「うだつ」ですね。 正面には鬼瓦も装飾されています。
この「うだつ」が多く残されている街並みは岐阜県美濃市も有名ですが、ここ美馬市もうだつのある家が多く残されている町として有名です。
ここ美馬市の脇町は江戸時代中期~昭和初期にかけて藍の集散地として栄えた町で、当時の藍商人がこぞってうだつを作り上げたのが現代に残されています。
メインの通りは長さ200m程度で短く、通常の民家の割合が多いので、古い町並み系の観光地にありがちな観光客だらけの土産物屋だらけって賑やかさはあまりしません。
それがまた当時の雰囲気が伝わっていいんですけどね。 ただ普通に車が乗り入れしているのでそこまで情緒満載って訳でもないです。
さっと観光するだけならそれほど時間はかからないので寄り道程度に散策するといいです。
ちなみにうだつの町並みの近くの吉野川には沈下橋があります。
沈下橋自体は吉野川や四万十川では多く見かけるので、四国ではそれほど珍しくないかもしれないですが、これも四国ならではなので時間があれば通ってみてもいいかも。
★Google マップで【うだつの町並み付近の沈下橋】の地図を見る★
案内:徳島県美馬市脇町大字脇町
県道12号線沿いに道の駅藍ランドうだつがあるのでそれを目印にすれば迷うことはないでしょう。
料金:散策無料
バイク駐輪場:道の駅藍ランドうだつに駐車可※地図※
【無料・四輪と共用。うだつの町並みまで徒歩2~3分】
見学時間:自由、お店等は概ね17:00~18:00頃まで営業
HP:美馬市/うだつの町並み
所要時間:約30分
【訪問時期:2011年10月/最終更新:2020年5月】
★Googleマップで【うだつの町並み】を見る★
・駐輪場は道の駅「藍ランドうだつ」を利用ください