茅葺屋根が特徴的な神社
「平安時代の大同元年(806)に阿蘇神社の分霊を勧請して創建されました。鎌倉時代初期に相良氏が遠江(静岡県)から当地へ入国してからは氏神としての崇敬を受け、地域色を強めてきました。現在の社殿群(本殿・廊・幣殿・拝殿・楼門の五棟)は慶長15年(1610)から同18年に架けて人吉藩主の相良家20代長毎(ながつね)の命により造営されたものです。
社殿の特徴は、楼門に代表される急勾配の茅葺屋根や軒から下を黒漆塗としつつ、組物や部材の面に赤漆を併用する技法など人吉球磨地方の独自性の強い意匠を継承する一方で、彩色や錺金具などは桃山期の華麗な装飾性を取り入れており、その後の当地方社造営の規範となっています。また、廊の龍にみられる華麗な彫刻や特異な幣拝殿形式は、広く南九州地方にその影響を与えたとされています。
平成20年6月9日、県内に現存する文化財としては初の国宝に指定されました」 (現地案内板より)
との事で、青井阿蘇神社は阿蘇市の阿蘇神社を総本社とした全国約450社ある分社の一つで、阿蘇神社の御祭神12柱のうち3柱を祀っています。
青井阿蘇神社の鳥居前には写真の欄干の赤い石橋「禊橋」があります 禊橋は蓮池を跨いでいますが、その名の通り池ような水場には蓮がビッシリ。 ちょいと大量繁殖しすぎじゃないのかちょっと心配するくらいビッシリ生えてました。
禊橋を渡って青井阿蘇神社の鳥居と楼門へ 青井阿蘇神社の境内は神社としては特別大きいわけでもなく小さいわけでもないので、サッと参拝できる割に見所が多いです。
鳥居を潜ると大きな帽子を被ったかのような、ちょっと頭でっかちな楼門が建っています パッと見は地味かもしれませんが、とにかく茅葺屋根が印象的な楼門です。 茅葺屋根の神社なんてかなり珍しいんじゃないかな?
楼門を潜って拝殿へ 拝殿も見事な茅葺屋根。 写真は撮ってなかったですが、この幣殿の裏側に幣殿,廊,本殿が続いていますが、幣殿も茅葺屋根でした。 そしてこの拝殿・幣殿・廊・本殿、そして楼門の5つの建築物が国宝に指定されています。
全体的にとても落ち着いた雰囲気を感じられる境内で、じっくり静かに参拝できたのがよかったです。
あと、神社の東隣には温泉でも有名な人吉の温泉観光案内所と足湯もあるのでついでに立ち寄ってみるのもいいかも。
歴史的にも価値の高い神社なので、人吉観光をする際には是非。
住所:熊本県人吉市上青井町118
料金:無料
バイク駐輪場:神社東隣に駐車場あり。無料、四輪と共用
参拝時間:参拝自由。ご祈祷などの受付時間は不明
HP:青井阿蘇神社
所要時間:約30分
【訪問時期:2013年9月/最終更新:2019年8月】