静かな田園地帯に佇む時計台
まだ家ごとに時計がなかった頃、土地の地主であった畠中源馬は、時計に興味をもち、アメリカから八角形の掛時計をとりよせ、それを幾度も分解しては組み立てして時計の仕組みを覚え、自作の大時計を作ることを思いたった。
分銅も歯車もすべて手作りで、一人で作りあげた。明治二十年頃のことである。以後、百二十年以上もの間、時を刻み続けたこの時計は、今も周辺の人々に「野良時計」として親しまれている。(現地案内板より)
とのことで安芸市の野良時計は当時、周辺で農作業をしている人々からもよく目につく大きな時計台の住宅としていつしか「野良時計」と呼ばれるようになった、歴史ある建物です。
今では国の登録有形文化財として保存されていて安芸市の観光地の1つになっています。
今も田園と住宅が点在する場所に一際風格ある建物が目立ちます。
とはいえ、歴史ある時計台であることを除けばそれほど大きくもない住宅で周囲は野良時計以外特に見所もなく、野良時計の中に入ることも出来ないので外観を眺めることくらいしか出来ません。 それほど期待を持って行く場所ではないでしょう。
時計は3面に設置されていますが、僕が訪れた時は時計は動いてませんでした。(訪問時は8時くらい) どうやら観光シーズンをメインに所有者の協力を得て動かしている時があるそうです。
安芸市のメイン観光地と言うにはやや力不足ですが、野良時計が生まれたエピソードが個人的に好きだったのでちょっとお気に入りの場所だったりします。
周辺は他にこれと言った見どころも無いですが、その分野良時計をゆっくりと見学できるかなと思います。
国道55号線から約1.5kmほど外れた場所にあるので、寄り道する余裕があるならちょっと行ってみるといいでしょう。
案内:高知県安芸市土居638-4 (国道55号から県道211号線を北上、案内板あり)
・内部見学はできません。外観を眺めるのみとなります
・個人の住宅なので敷地内に入らないように
料金:見学無料
バイク駐輪場:野良時計より約50m東に無料駐車場あり、四輪と共用
所要時間:約10分
【訪問時期:2013年5月/最終更新:2020年6月】
★Googleマップで【野良時計】を見る★
・駐車場はマップの地点より約50m東にあります