保存/撤去済みを含め、今までに訪れた震災遺構などを紹介
そんな津波の恐ろしさを後世に伝えるため、また犠牲者を慰霊するための震災遺構や慰霊公園などが整備されつつあります。 一方で、地域住民の反対や復興整備による立ち退きなどで震災遺構として保存することを断念して撤去された施設も数多くあります。
ここでは僕が東北沿岸部を走った事のある計4回(2011年10月/2013年6月/2015年9月/2017年9月)に訪問した震災遺構や慰霊公園などの追悼施設、また、それらに準ずる施設を紹介していきます。
なおかつ、2021年2月時点での保存状況、撤去済み(予定)なのかも調べたうえで、調査しました。
主に岩手県と宮城県の施設がメインとなりますが、ここでは宮城県の震災遺構や追悼施設を紹介していきます。 岩手県については以下を参照してください。
第十八共徳丸 【気仙沼市】※撤去済み
津波により町の中心部まで流された大型漁船
現在は少しずつ住居や商業施設が作られ、元の賑わいが戻りつつあります。
住所:現:BRT鹿折唐桑駅前付近
訪問時期:2013年6月
★撤去済みの為Googleマップは省略★
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館 (旧気仙沼向洋高校)
気仙沼市の伝承館として整備・公開
震災時、高校には200名以上の生徒・教員・校舎改修の工事関係者等が居ましたが、全員無事避難できました。 詳細は気仙沼向洋高校HPの「東日本大震災の記録」のページ(pdfファイル)にて詳細に記録されています。
現在、向洋高校はより内陸の方へ移転し、こちらの校舎は気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館としてオープンしたため、一般の人も見学ができるようになっています。
住所:宮城県気仙沼市波路上瀬向9−1
料金:600円
バイク駐輪場:無料/四輪と共用
開館時間:4月~9月…9:30~17:00/10月~3月…9:30~16:00
・最終受付は閉館1時間前まで
休館日:月曜日(祝日の場合開館)、祝日の翌日(土日、GWを除く)、年末年始
HP:気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館
訪問時期:2011年10月/2017年9月
★Googleマップで【気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(旧:気仙沼向洋高校)】を見る★
旧:南三陸町防災対策庁舎(南三陸町震災復興祈念公園)
町を丸ごと飲み込んだ南三陸の津波
その中心部である志津川地区の南三陸町防災対策庁舎は当時、町長を含む53名が3階屋上に避難したものの、津波は屋上を2m超えるほどの高さで襲い掛かりました。
多数の犠牲者が出ていることから、一時期は解体する方向で決定しましたが2013年の宮城県震災遺構有識者会議によって、震災遺構の対象となる宮城県内14施設の1つとなりました。
その後、防災庁舎周辺を含め一体として復興整備を進め、2020年10月には南三陸町震災復興祈念公園として全体開園されました。
現在の南三陸さんさん商店街と橋を掛けて立ち入ることができるようになっています。
料金:見学無料
バイク駐輪場:公園北東側に駐車場あり。南三陸さんさん商店街からも散策可能
見学時間:自由
訪問時期:2013年6月
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旧:石巻市立大川小学校
津波避難対応の稚拙さを露呈させた悲劇の小学校
しかし、現に津波は川の河口から4~5㎞遡上して襲っていることから、津波は海岸から離れていれば必ずしも安全と言うわけではないことも大川小学校の悲劇から得られた教訓ともされています。
住所:宮城県石巻市釜谷山根1
・整備中の為、立ち入れるエリアに制限がある場合があります
料金:不明、現時点で特になし
バイク駐輪場:駐車場が整備予定、臨時駐車場あり(無料)
見学時間:自由(夜間照明無し)
訪問時期:2013年6月
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「江島共済会館」「女川交番」「女川サプリメント」【牡鹿郡女川町】※一部解体
現在は「女川交番」のみ保存
現在、江島共済会館はすでに解体済みで、復興整備の嵩上げ事業が進んでいます。
住所:宮城県牡鹿郡女川町女川浜女川310−1
料金:見学無料
バイク駐輪場:女川交番専用の駐車場は無いので周辺町営駐車場などを利用(町営はいずれも無料)
見学時間:自由
参考HP:女川町/震災遺構について
訪問時期:2017年9月
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荒浜海岸と旧:仙台市立荒浜小学校 【仙台市】
ほぼ全て流された住宅地と被害状況をそのまま残した小学校
↑ 詳しくはこちらを参照してください。
住所:宮城県仙台市若林区荒浜新堀端32−1
料金:見学無料
バイク駐輪場:校舎前に駐車場、入口付近に二輪専用スペースもあり。無料
見学時間:9:30~16:30/7・8月は17:00まで
定休日:月曜日/第4木曜(祝日を除く)/年末年始/臨時休館日
HP:仙台市/仙台市立荒浜小学校
訪問時期:2017年9月
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旧中浜小学校 【亘理郡山元町】
宮城県南部では唯一の震災遺構としての保存
震災当時は約90名の児童や教職員、地域住民は屋上に避難しましたが、津波は屋上に迫る寸前の所まで押し寄せてきました。
津波は屋上まで到達しなかったため、避難した約90名は奇跡的に助かることができました。
現在は保存整備も完了し、内部も一般公開されているので訪問時とは若干違いはあるかと思いますが、こちらも津波の威力を示した貴重な震災遺構となります。
住所:宮城県亘理郡山元町坂元久根22
料金:400円
バイク駐輪場:無料/四輪と共用
開館時間:9:30~16:30(最終入館16:00)
定休日:月曜日(祝日の場合開館、翌日休み)/12月28日~1月4日
HP:山元町/震災遺構中浜小学校の一般公開について
訪問時期:2017年9月
★Googleマップで【旧:中浜小学校】を見る★