◆太平洋フェリー 苫小牧⇒(仙台)⇒名古屋航路

北海道【道南】
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乗船時間約40時間のロングクルージングフェリー!

 太平洋フェリー名古屋~仙台~苫小牧航路航行距離1330km,乗船時間約40時間と、国内旅客定期便ではおそらく国内最長距離の定期便旅客フェリーとなります。
 往復するだけでも4日かかってしまうので、まとまった休みがないと中々利用できないフェリーでもあります。
 逆に時間さえある学生ライダーや旅人ライダーにはコスパの優れた航路なので、名古屋近辺の人で楽して北海道へ行きたい人はちょっといいかもしれません。
 また、乗船28日以上前にネット予約すると旅客代40~50%OFF・二輪車30%OFFの「早割」をやっていたりするので、うまく使うとかなりお得に北海道へ行くことができます。

苫小牧フェリーターミナルから 苫小牧港(苫小牧西港)はシルバーフェリーと太平洋フェリーと商船三井フェリー(さんふらわあ)がの3社の旅客船が乗り入れている港で、横一列にシルバーフェリー・太平洋フェリー・商船三井フェリーの順で停泊しています。

 太平洋フェリーは苫小牧~仙台航路苫小牧~仙台~名古屋航路2航路を隔日運行しています。そのため、苫小牧~仙台航路は毎日運行していますが、苫小牧~名古屋航路は2日に1便の運行となります。

 バイクの乗船は一般的なフェリーと同様に一番最初かなーって思いきや、四輪と旅客(徒歩)乗船後の乗船と、珍しく後回しにされました。 シーズンによるかもしれませんが。
 それでも乗船手続は苫小牧発は出航120分前まで、仙台発・名古屋発は90分前までに済ませるようにとのことです。

乗船した船は2011年就航の「いしかり」

 「いしかり」は2011年に新造船で就航した、当時一番新しい船舶でした。 また、2019年新造船で就航した新「きたかみ」は仙台~苫小牧航路がメインなためか少々簡素な造りに対して、「いしかり」は新「きたかみ」よりも施設の充実性やアミューズ性に富んだフェリーだったと思います。
 さすが超長距離フェリー&2011年の新造船なだけあってか船内はとても広く、豪華な作りです。 まるでシティホテルのラウンジのような吹き抜け空間がゴージャスです。

 広々としたロビースペース。 ロビースペースにはカフェがあり、モーニングセットやおにぎりやうどんなどの軽食を販売しています。(2019年就航の「新きたかみ」には軽食カフェはありません)

 部屋は、さすがに一番安い2等和室で40時間はしんどいと思ったので1つ上のB寝台にしました。 ワンフロアにB寝台の寝室が16室あります。 当然ながら寝室の席は指定されています。 女性専用部屋もあり、女性専用部屋用のカードキーも着いてくるそうです。

 B寝台寝室 今までありがちな寝台特急の2段ベッドのようなのではなく、横型のカプセルホテルからテレビや一部設備を抜いたような感じ。
 ロールカーテンで仕切られていますが、鍵は無いので貴重品には注意を。 貴重品BOXは無料、コインロッカーは有料で設置してありました。
 2等和室に比べて最低限のプライベートは確保できるので快適ですが、空調が付いてないので、夜寝るときは暑苦しかったです。そうか、そんなデメリットがあったか…

 そんなこんなで苫小牧港を出航。 ちょうど夕暮れ時。 何気に僕は長距離フェリーで上陸はするものの、帰りは自走で帰ってたパターンが多かったので、長距離フェリーで北海道を去るのはこれが初めて。 なんだか不思議な気分です。

 出航してしばらく経つと、ミコノスラウンジショーが開催されます。 太平洋フェリーでは毎晩1回、生演奏のショーが無料で開催されます(新「きたかみ」は不定期開催)。
 他の長距離フェリーでは、ミニライブ的なイベントをエントランスでやっているのは見たことあるんですが、専用のラウンジホールを使っての大掛かりなショーを開催しているのはさすがに太平洋フェリーだけかなと。
 演奏中の撮影はしていいのかわからなかったので遠慮しておきましたが、今回はピアノとバイオリンの演奏。 大体1時間くらいのショーでした。

~翌日~

 金華山を通過仙台が近くなってきました。

 レストランでの食事は朝昼夕共にバイキング形式です。朝食 彩り無い盛り方ですがあしからず
 とりあえず食べたいものはほぼ揃っていて、他にもパンやデザート類も少々ありました。 飲み物は牛乳はもちろんコーヒーやソフトドリンク類も充実。

 料金は朝食・昼食が1000円、夕食が2000円で夕食はステーキや海鮮料理がメインだそうですが、さすがに2000円は出せなかったので朝食と昼食のみにしました。
 バイキングの提供時間は朝食・昼食は1時間30分、夕食が2時間とややタイトなので開場と同時に行った方が良いかも。

10:00に仙台港到着 ここで2時間50分停泊します。 当時(2013年)は津波の発生の恐れがあるため一時下船はできませんでしたが、2015年頃より一時下船が出来るようになりました(旅客のみ、バイクは置きっぱ)。
 自由時間は大体2時間ちょっと。 仙台港付近を散策するくらいしかできない?

 仙台港にて停泊中に2等和室の客室が覗けたのでチラッと見てみました。 簡単な仕切りで仕切られているのと収納スペースがあるので思ったより快適そうです。 寝ている時にお隣さんの顔が見えないのはマシかも。

 12:00よりランチバイキングが始まりました。 そしてこれが昼食 彩り無い盛り方(ry
3種類のカレーがメインとなり、カレーに合うサフランライスも用意。 その他バイキングにありがちな煮物や揚げ物などのお惣菜類など。 カレーに合いそうなおかずも多かったです。
 特に3種のカレーのうちのホワイトスープカレーがおいしかったです。 グリルチキンを入れて食べると最高。

 さて、この40時間の長い航行をどうやって過ごすかが悩み所でした。 船内を探索したり展望デッキでボーっとしてたり、ゲームコーナー行ったり、昼寝したり風呂に入ったり。
 僕は、今回の旅の簡単なまとめをメモして時間つぶしてましたが、気になってた小説でも1冊買っておいてもいいかもしれませんね。
 ゲームコーナーは少々スロットメインの小規模なものでした。 新「きたかみ」に至ってはゲームコーナーは無いとのこと・・・
 また、携帯電話は全区間中7割方繋がってた印象。 そこまで長い間途切れたりはしなかったです。

 ちなみに福島県沖で名古屋発の太平洋フェリーの船とすれ違うイベントがありましたが、これには行ってなかったです。 たぶん昼寝してたかな?

 夜は前日と同じくミコノスラウンジショーが開催されます。 演奏者も同じくピアノとバイオリンの演奏でした。

~翌々日~

 朝になるといよいよ三河湾に入り、名古屋到着が近くなりました。 セントレア(中部国際空港)通過

名港トリトン通過 下から見る名港トリトンは初めてですが、それよりも橋げたギリギリを通過する様子はかなりスリルありました。

そして10:30、名古屋港着 40時間の滞在は確かに長かったですが、過ぎてみればそれほど苦でもありませんでした・・・かな?

 さすがに外国の豪華客船と比べてはダメですが、国内定期便では最高レベルの船だと思います。機会があればこれでゆっくり北海道を目指すのもアリですね。

太平洋フェリー基本情報

◆ 太平洋フェリー 【苫小牧港~仙台港~名古屋港】 ◆
案内:苫小牧港(苫小牧西港)・・・国道36号線を青看板「西港フェリー」方向へ。
仙台港・・・国道45号線を青看板「仙台港/夢メッセみやぎ」方向へ、その先「フェリーふ頭」の案内あり
名古屋港(金城ふ頭)・・・「名古屋港」は複数エリアがあります。フェリーターミナルは「金城ふ頭」エリアになります。名古屋港水族館や地下鉄名古屋港駅があるエリアの名古屋港では無く、青看板「金城ふ頭」の案内に従って進んでください。

◆参考料金(2019年時点A期間の2等/C寝台/B寝台+二輪料金/早割など各種割引あり)
※詳しい料金表は下記HPを参照
2等(いしかり・きそ)/C寝台(きたかみ):10800円
B寝台:12900円
※旅客料金の他に二輪料金別途二輪料金必要
自転車:4700円
50㏄以下:7200円
400㏄以下:12400円
750㏄以下:17500円
750cc超:19500円

運行便数:苫小牧~仙台毎日1往復(名古屋発着便含む)
名古屋~仙台~苫小牧隔日1往復
※乗船手続は遅くとも苫小牧発は乗船120分前まで、仙台・名古屋発は90分前までに済ませてください。

乗船時間:苫小牧~名古屋 約40時間
苫小牧~仙台 約15時間
仙台~名古屋 約22時間

HP:太平洋フェリー

★Googleマップで各地点の地図を見る★
苫小牧港(苫小牧西港)仙台港名古屋港(金城ふ頭)

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知っておいたら便利そうな各フェリー乗り場付近のお店など

 苫小牧港、仙台港、名古屋港ともに都市部からほど近い場所にあるので、コンビニやガソリンスタンドの心配はちょっと大通りにさえ出れば問題ないかと思います。 ・・・が、さすがにフェリーターミナル周辺まで来てしまうと意外と商業施設は少なくなり、コンビニ1軒あるかどうかまで閑散としているので、食料の買い込みはもうちょっと商業施設が立ち並んでいるうちに済ませておきましょう。
 なお、太平洋フェリーの船内では酔い止めなどの各種医薬品は販売していないので、その辺も自信が無い人は先にドラッグストアで抑えておきましょう。 

 宿とお風呂ですが、各港とも到着時間がお昼~夕方なので、宿を決める範囲もかなり広範囲になると思うのでここでの紹介は省略します。

◆苫小牧港周辺

 苫小牧港フェリーターミナルは3社の旅客フェリーが乗り入れているだけあって建物内は広く、お土産メインのミニコンビニや苫小牧港とフェリーの成り立ちについて紹介するミニ資料館まであります。
 それだけでは満足しなさそうならばとりあえずイオンモール苫小牧 ※地図※にでも行っておけば40時間滞在するのに欲しいものは大体揃うでしょう(笑)
 また、苫小牧最寄りのセイコーマート苫小牧一本松店※地図※となります。

◆仙台港周辺

 仙台港は仙台市内にあるものの、ちょっと北に走ればお隣の多賀城市に入るという位置にあります。
 大都市の港湾道路沿いなのでフェリーターミナル周辺は何もないですが、1㎞圏内にイオン多賀城店※地図※カインズ・カワチ薬品・ダイソー・セルフガソリンスタンドなどが立ち並ぶ商業エリア※地図※があったりします。

◆名古屋港周辺

 苫小牧乗船時は気温15℃くらいだったのに、名古屋下船時のアナウンスで名古屋38℃と言われた時はここは地獄かと思いました(笑)

 名古屋港近辺の商業施設はほぼ皆無だったんですが、数年前にすぐ近くにレゴランド&メーカーズピアが開業しました。 ・・・が、別にフェリー下船後or乗船前にレゴランドで遊ぶ仙台・北海道周遊ライダーはそうそういないはずなのであまり需要は無いかと。
 メーカーズピア内にはレストランやショップがあるので、気になる人は隣接するポートメッセ名古屋西側の二輪車駐輪場※地図※無料で利用できるそうです。

 レゴランド以外の商業施設ではデイリーヤマザキ金城ふ頭駅前※地図※(駐車場&二輪置場あり/無料)、名古屋港から約4㎞の位置にカインズ&ベイシア※地図※などがあります。