関東・関西・四国から九州行きフェリーが多い!
日本の王道ツーリングコースの1つである阿蘇を初めとして、各県で個性的な景色を見せてくれる九州。 北海道とはまた違う走りごたえのあるルートやスポットが盛りだくさんなので、長期間かけてでも走り回りたいエリアの1つです。
時間の無い方にはレンタルバイクやバイク輸送と言った方法もアリなんですが、この方法は以前の沖縄ツーリングに行くには?や北海道ツーリングに行くには?でもさらっと紹介したので、今回は省略します。 沖縄ほどレンタルバイク相場が安い訳ではないし、バイク輸送も九州が特別オススメって訳でもないので。
それよりも今回は自走とフェリー、とりわけ九州を結ぶフェリー航路を中心に紹介したいと思います。
東京から九州まで自走するとどれくらいかかるの?
こんな質問作っておいてアレですが、オススメなのは横須賀から東京九州フェリーに乗るか、関西(大阪or神戸or泉大津)まで自走して、フェリーで九州に渡る方法が一番スマートだと思います。 が、それは後述します。
僕も下道でいろんな所を経由しつつ何日もかけて走ったことはあるものの、高速直行で九州は走ったことが無いのでGoogleマップさんに調べてもらいました。 東京駅~門司港ICで約1002㎞・12時間31分と、中々な数字が出てきました。
北海道自走で主流の東京~青森だと確か700~800㎞だったので1000㎞超えの移動がどれだけハードなのかなんとなくわかると思います。
そして料金は東京IC~門司港ICで17100円。 休日or深夜ETC割引(3割引)で11810円となり、これに加えてバイクのガソリン代などが加わっていきます。
仮に東京~九州まで自走するならばさすがにどこかで宿泊・仮眠をしないとキツイかもしれませんので、以下の記事を参考にしてみてください。
◆そもそも自走ツーリングで九州に上陸できるの?
本州の中国自動車道と九州の九州自動車道は関門橋(関門自動車道)によって繋がっているので、高速道路さえ走れれば何の問題もなく九州に上陸できます。
問題なのは高速道路を走れない低排気量バイクのライダーやチャリダーの方々はどうやって渡るのか。
そんなチャリダー・原チャリダーのためにも以下の記事を参考にしてください。
この他にも、下記のフェリーの項目でも紹介する山口県周南市徳山港~大分県国東市竹田津港を結ぶスオーナダフェリーを利用するという裏ワザ(?)もあります。
東京と横須賀から九州行きのフェリーも出ている!
以前から関東から九州へ行くフェリーはオーシャン東九フェリーの独占状態だったんですが、2021年7月より新日本海フェリーのグループの「東京九州フェリー」が横須賀~新門司航路を就航したことにより、選択肢が増えました。
◆東京九州フェリー 【横須賀港~新門司港】
そんなわけで2021年7月より就航した東京九州フェリーは新日本海フェリーのグループの1つでして、社名の通り日本海側でのみ旅客フェリーを運航していた会社が今回初めて太平洋側で旅客フェリーを就航したことになります。
航路は神奈川県の横須賀港~新門司港で関東唯一の直行便となり、運行時間も上下便とも23:50前後~翌20:50前後。
深夜発なので、間に合うなら出発日ギリギリまで仕事してから横須賀へ直行できますし、21時頃新門司港下船なら北九州市内や高速乗って福岡市などの周辺市町や周辺県の宿まで移動することも可能。
なんなら船内で存分に寝といて夜間移動することも可能でしょう。
また、九州ツーリング帰りでも夜まで九州ツーリングを楽しめるし、東京圏在住なら下船後に直帰して翌日から出勤することも可能(笑)
関東から丸1日弱で九州に行くことができるというのは関東~九州ツーリングの革命と言えるかもしれません。 フェリーも貨物船寄りではなく旅客船寄りなので設備やサービスもオーシャン東九フェリーより充実している印象。
関東ライダーにとって長期連休中のロングツーリングと言えばほぼ北海道一択だったんですが、九州という選択肢もアリかと思える航路です。
◆オーシャン東九フェリー 【東京(有明)港~徳島(沖洲)港~新門司港】
オーシャン東九フェリーは昔から関東唯一の九州に行けるフェリーとして親しまれていましたが前述の東京九州フェリーの就航によって、運行時間や船内設備に差が出てしまったことは否めず。
しかし、東京九州フェリーはシーズン時に予約が取りにくいこともあるらしく、第2候補としてオーシャン東九フェリーを考えておくのもいいかも?
◆参考料金(2020年4~6月の東京~北九州/二輪は別途旅客料金が必要)
2等洋室:19260円
自転車:3220円
125㏄未満:6450円
750㏄未満:9660円
750㏄以上:12880円
運行便数:1日1往復
※遅くとも出航60分前(繁忙期90分前)には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約34~36時間
HP:オーシャン東九フェリー
関西(大阪・神戸・泉大津)からフェリーに乗る
関西出発組はもちろん、関東圏から九州に向かうライダーにもオススメしたいのが関西からフェリーに乗る方法。
関西~九州の航路は4つの会社が1日計8往復も運行している超激戦区。 それゆえにどの会社も割引プランや超お得な限定パックなどで大幅値引きをしています。
なので、関東出発組も前日深夜~当日早朝に高速を使って関西入りして、当日夕方~夜出航のフェリーに乗れば次の日の早朝には九州に上陸できます。
高速移動の疲労もフェリー内でゆっくり休息を取れる上、自走ではかかっていたはずの宿代やガソリン代や風呂代なども浮くので自走で関東~九州まで直行するよりも結果的に楽でお得になります。
そんなわけで、関西発着のフェリーを1航路ずつ紹介していきます。
◆フェリーさんふらわあ【大阪南港コスモ第2~志布志港】【大阪南港コスモ第1~別府港】【神戸六甲アイランド~大分港】
商船三井系列の真っ赤な太陽のマークが目印。 「さんふらわあ」は大阪~志布志・大阪~別府・神戸~大分の3航路があります。
僕は2013年に大阪~志布志行きのフェリーに乗船しました。 現在は引退したフェリーの乗船記ですが参考にどうぞ
※「大阪南港コスモ第2フェリーターミナル」は別府行きの「第1ターミナル」とは少し違う場所にあります。また、名門大洋フェリーとオレンジフェリー発着点の「大阪南港フェリーターミナル」とも2㎞ほど違う場所にあるので着き間違い注意
◆参考料金(2020年1~6月の大阪~志布志(通常期)/二輪は別途旅客料金が必要)
ツーリスト:15640円
自転車:2540円
125㏄未満:4780円
125㏄以上:8450円
運行便数:1日1往復
※遅くとも出航60分前(繁忙期90分前)には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約16時間
HP:さんふらわあ 大阪⇔志布志航路
※「大阪南港コスモ第1フェリーターミナル」は志布志行きの「第2ターミナル」とは少し違う場所にあります。また、名門大洋フェリーとオレンジフェリー発着点の「大阪南港フェリーターミナル」とも2㎞ほど違う場所なので、着き間違いには注意
◆参考料金(2020年1~6月の大阪~別府(通常期)/二輪は別途旅客料金が必要)
ツーリスト:12340円
自転車:2540円
125㏄未満:4780円
125㏄以上:8040円
運行便数:1日1往復
※遅くとも出航60分前(繁忙期90分前)には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約12時間
HP:さんふらわあ 大阪⇔別府航路
◆参考料金(2020年1~6月の神戸~大分(通常期)/二輪は別途旅客料金が必要)
ツーリスト:12340円
自転車:2540円
125㏄未満:4780円
125㏄以上:8040円
運行便数:1日1往復
※遅くとも出航60分前(繁忙期90分前)には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約11~12時間
HP:さんふらわあ 神戸⇔大分航路
◆名門大洋フェリー 【大阪南港~新門司港】※1日2往復運航
大阪港から九州北部を結ぶもう一つの航路。 お得なネット割引などのプランを利用すれば、関西~九州の全航路の中でも最安クラスで移動できるフェリーの1つです。
名門大洋フェリーは大阪港から新門司港までの航路を1日2往復運航していて、「夕方発早朝着」の第1便と「夜発朝着」の第2便があり、1便と2便で客室のグレードや食事のサービスなどが若干違います。
※「さんふらわあフェリー」発着地点の「大阪南港コスモフェリーターミナル」とは2㎞ほど違う場所にあります。
また、新門司港も「阪九フェリー」や「オーシャン東九フェリー」発着点の新門司港とは1㎞ほど違う場所にあるので着き間違い注意。
◆参考料金(2020年4~6月の通常期/二輪は別途旅客料金が必要)
エコノミー:7010円
※船舶によって客室料金が異なります
自転車:1930円
125㏄未満:3510円
750㏄未満:5080円
750㏄以上:6640円
◆ダイヤ(大阪南港発着/新門司港発着とも同時刻)
1便:17:00発⇒翌5:30着
2便:19:50発⇒翌8:30着
※遅くとも出航60分前には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約12時間半
HP:名門大洋フェリー
◆阪九フェリー 【泉大津港~新門司港】【神戸六甲アイランド~新門司港】
名門大洋フェリーと同じく、お得なプランやネット割引を利用すれば最安価格で行けるフェリー会社の1つ。
泉大津発と神戸発の2航路がありますが、泉大津港は大阪市から南に20㎞ほど離れた所にあり、大阪市内を迂回する環状道路や高速道路は常時渋滞気味なので、ちょっと時間に余裕を持って向かった方がいいでしょう。
※新門司港は「名門大洋フェリー」の新門司港とは1㎞ほど離れているので着き間違いに注意。阪九フェリーの新門司港ターミナルは平城京を模した巨大な建物なので目立ちます。
◆参考料金(2020年4~6月の通常期/二輪は別途旅客料金が必要)
スタンダード和室:7010円
自転車:1940円
125㏄未満:3520円
750㏄未満:5090円
750㏄以上:6650円
◆ダイヤ (上下便同時刻)
17:30発~翌6:00着
※遅くとも出航30~60分前には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約12時間半
HP:阪九フェリー 新門司⇔泉大津
※新門司港は「名門大洋フェリー」の新門司港とは1㎞ほど離れているので着き間違いに注意。阪九フェリーの新門司港ターミナルは平城京を模した巨大な建物なので目立ちます。
◆参考料金(2020年4~6月の通常期/二輪は別途旅客料金が必要)
2等:7010円
自転車:1940円
125㏄未満:3520円
750㏄未満:5090円
750㏄以上:6650円
運行便数:1日1往復
※遅くとも出航30~60分前には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約12時間半
HP:阪九フェリー 新門司⇔神戸
◆宮崎カーフェリー 【神戸三宮港~宮崎港】
※写真は大阪発だった時代のもの
関西から九州南部に行くフェリーは「さんふらわあ」志布志航路と、この宮崎カーフェリーの2航路だけになります。 以前は大阪から出ていましたが、2014年より神戸三宮港からの発着となっています。
そのほかの九州行きのフェリーは?
中国・四国地方から九州へ渡る場合ですが、四国から九州へ渡るフェリーは比較的多いものの、中国地方からは1航路しかありません。
① スオーナダフェリー 【徳山港~竹田津港】
スオーナダフェリーは関西以西では唯一の本州と九州を結ぶフェリーとなります。 関門海峡の人道トンネルの坂道を押し歩きしたくない原チャリダーにとっては裏技的な手段なのと、山口県西側と福岡県をパスする形になるので、そちらに用が無ければ使い勝手があるかもしれません。
② 松山・小倉フェリー 【松山港~小倉港】
③ オーシャン東九フェリー 【(東京有明)~徳島 沖洲港~新門司港】
上記でも紹介した関東発九州行きフェリーのオーシャン東九フェリーは、徳島市の沖洲港にも寄港するので、四国西側から九州に行ける唯一の航路にもなっています。
◆参考料金(2020年4~6月時点(通常期)/二輪は別途旅客料金が必要)
2等洋室:10400円
自転車:2420円
125㏄未満:4830円
750㏄未満:7250円
750㏄以上:9660円
運行便数:1日1往復
※遅くとも出航60分前(繁忙期90分前)には乗船手続きを済ませてください
乗船時間:約14時間半
HP:オーシャン東九フェリー
④ 宇和島運輸フェリー 【八幡浜港~別府港】
⑤ 国道九四フェリー 【三崎港~佐賀関港】 ※予約制
⑥&⑦ 宇和島運輸フェリー&オレンジフェリー 【八幡浜港~臼杵港】
この航路は宇和島運輸フェリーとオレンジフェリーの2社が運行していて、各フェリーターミナルの建物も同じ(受付は別)で、ダイヤはそれぞれ別となっています。
⑧ 宿毛フェリー 【宿毛港~佐伯港】 ※休止中
宿毛フェリーは2018年より運行を休止しています。 2020年3月現在も再開の目途は立っていません。
沖縄からも「マルエーフェリー」で鹿児島に上陸可能
ちょいマイナーかもしれませんが、沖縄と本土を結ぶ唯一の旅客フェリーのマルエーフェリー&マリックスラインにて九州に上陸することが出来るので、沖縄ライダーもフェリーで九州に上陸することが可能です。